絵はすぐに上手くならない : デッサントレーニングの思考法

著者からのメッセージ

私は池袋のこのアトリエで4,000人近くの生徒さんに絵の基礎を教えてきました。
その経験の中で、絵のレベルも目的もバラバラの人たちに「まったく同じ勉強方法を押し付けるのは難しい」と考えるようになりました。

このアトリエでは、入会前の無料体験や入会後の授業において、それぞれの生徒さんの目的を聞きつつ個々にアドバイスをしています。「これができるようになりたいが、どうすればよいか」と聞いてもらえれば、私たちはそこに到達するためのトレーニング方法を教えることもできます。

しかし、東京に住んでいない、近くにアトリエがない、学生でまだなにをしたらいいかわからない(私たちのアトリエは原則として高校生以下は不可です)、独学でやっているが行き詰まったという方に、私たちはアドバイスをすることができません。

そういう方に対し、自分で学習方法を構築する手助けをしたいと思い、この本を上梓いたしました。

この本を読んでも、絵はうまくなりません。
ただ、絵を描いていくにあたって、考え方が少しクリアになるのではないかと思います。

そのうえで、様々な技法書、アトリエ、学校、クロッキー会などを利用していけば、同じところをぐるぐる回らずに少しは前に進めるのではないかと思います。

最後に、アトリエにもう通ってくださっているみなさん。私が普段話していることがそのまま書かれているだけの本ですが「この人、なにいってるかわからない」と思っている部分があれば、もう少し詳しく書かれているとは思いますので、手に取っていただけると嬉しいです。
質問、批判、ご意見はアトリエで受け付けますので、ぜひ読んでみてくださいね。

成冨ミヲリ

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