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立方体を描くのに、測りながら描いたのですが、どこかが変に見えます。

デッサンQ&A吹き出し用画像男子高校生
スズキくん

立方体を描くのに、測りながら描いたのですが、どこかが変に見えます。

デッサンQ&A吹き出し用画像師匠
センセイ

角度や長さを測りながら丁寧に描いたはずなのに、なぜか形がおかしくなってしまう。
それが、多くの初心者が最初につまずくモチーフ、立方体です。
デッサンを始める上での、最初の挫折の原因になりやすいものでもあります。

立方体のデッサンで、特に失敗しやすいポイントをいくつか挙げておきます。

一つ目は、パース(遠近感)の間違いです。
立方体を真正面から見る場合を除き、奥に向かう辺は、実際には平行に見えても、絵の上では平行にはなりません。
遠近法によって、遠くに行くほどわずかに狭まっていくはずです。
しかし、初心者のうちは、これが逆に奥に行くほど広がって描かれてしまうケースが多々あります。
測る際には、少なくとも平行、あるいは正しく狭まっているかを確認しましょう。

二つ目は、影の描き方です。
影の表現は非常に難しいものですが、特に難しいのが、蛍光灯のように複数の光源がある場合や、「順光」といって自分の背後から光が当たっている場合です。
これでは陰影が捉えにくく、立体感を表現できません。
もし可能であれば、描く場所を移動したり、ライトの位置を変えたりして、一つの方向から光が当たるように設定してみましょう。
その上で影を描けば、モチーフが地面にしっかりと置かれた、落ち着いた印象になるはずです。

三つ目は、部分的に測りすぎてしまうことです。
「端から順番に、全ての角度や長さを正確に測れば大丈夫」と思いがちですが、実は細かく測れば測るほど、全体の形はかえって歪んでいくことがあります。
これは、視点が一部分に固定されたり、無意識に姿勢が崩れて、見る位置がズレてしまったりするためです。
測る作業は、あくまで絵全体をバランス良く描き進めていく中で、補助的に、必要な部分だけ行うようにしましょう。

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デッサンでよくある質問をまとめたコーナーです。独学派の方も、学校で勉強している方も、ぜひ参考にしてください。


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