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 美大では、どんなデッサンの授業をするのですか?

デッサンQ&A吹き出し用画像男子高校生
スズキくん

美大では、どんなデッサンの授業をするのですか?

デッサンQ&A吹き出し用画像師匠
センセイ

美術大学も様々ですので、あくまで一般論としてお聞きください。

美大では基本的に、学生は「入学時点で、すでにある程度のデッサン力を持っている」という前提で授業が進みます。
そのため、いわゆる「受験デッサン」のような基礎訓練を、入学後に改めて行うことは少ないようです。

油絵科や日本画科といった絵画系の学科では、入学後もデッサンの授業が組まれていることがあります。
内容は裸婦や石膏など様々ですが、受験デッサンとは違い、数週間かけてじっくり取り組んだり、着彩まで行ったりと、より専門的な課題となることがほとんどです。

一方で、デザイン科などの学科では、純粋なデッサンの授業はほとんどありません。
もちろん、物を作る上でのスケッチやクロッキーは必要不可欠です。
しかし、それは「デッサンそのもの」を勉強するのではなく、すでに身につけた「デッサン力」を応用して、いかに新しいものを創造するかが重要、という位置づけになります。

参考までに、私の学生時代の話です。
当時、私は工芸科に在籍していましたが、デッサンの授業は一度だけでした。
数週間にわたってモデルさんがポーズを取り続けてくれる、という本格的なものでしたが、出された課題は「人物と背景の境界線を描け」という、一風変わったものでした。

結果として、学生が提出したのは摩訶不思議な抽象画ばかり。
ある日、モデルさんが「誰も私を描いていないじゃない!」と怒ってしまったのですが、課題の指示は、あくまで「境界線を描け」だったのですから…。

この経験から私が感じたのは、美術大学とは、デッサンそのものの技術を磨く場所というより、「デッサン力という土台の上で、いかに独自の表現を生み出すか」を学ぶ場所なのだ、ということでした。
デッサンは、あくまで表現のための一つの「方法論」として扱われているのです。

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デッサンでよくある質問をまとめたコーナーです。独学派の方も、学校で勉強している方も、ぜひ参考にしてください。


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