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デスケルは使っても良いのですか?

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タナカくん

デスケルは使っても良いのですか?

デッサンQ&A吹き出し用画像師匠
センセイ

「デスケル(デッサンスケール)」とは、画用紙と同じ比率の窓枠が開いた、プラスチック製の板のことです。
B判用、木炭紙用、F判用など、使用する紙の規格に合わせた種類があり、500円程度で購入できます。

もちろん、練習でデスケルを使っても何の問題もありません。
受験本番などでは使用が禁止されている場合もありますが、普段は使える道具は何でも活用すれば良いと思います。

余談ですが、私も受験の時は使えないと分かっていたので、厚紙に穴を開けて十字に糸を張った自作の道具を使ったり、鉛筆二本でL字を作って比率を測ったりと、色々と工夫したものです。

デスケルを使うと、目の前の立体的なモチーフが、枠で区切られた一つの平面的な絵として見えやすくなり、構図を決定する助けになります。
片目で覗くと、より効果的です。

もしデスケルが手元になかったり、正方形など特殊な比率の紙に描いたりする場合は、より原始的な方法を試しましょう。
よく知られている、両手の人差し指と親指で四角い窓を作り、そこから片目で覗く、というあの方法です。

デスケルであろうと、指で作った窓であろうと、使う道具は何でも構いません。
大切なのは、それらの道具を通して「目の前の立体的な世界を、どのように平面の四角に落とし込むか」という感覚を身につけることです。
ぜひ、日常の風景を自分だけの四角で切り取ってみる面白さ、そのトリミングの楽しさを知ってほしいと思います。

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デッサンでよくある質問をまとめたコーナーです。独学派の方も、学校で勉強している方も、ぜひ参考にしてください。


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