デッサンの壺- -デッサン あれやこれや-- デッサン質問箱 応用技法編

靴が上手く描けません…

デッサンQ&A吹き出し用画像女性2の2
タカハシさん

靴が上手くかけません…

デッサンQ&A吹き出し用画像師匠
センセイ

靴のデッサンをする際は、まず、靴全体を大きく三つのパーツに分けて考えてみましょう。
一つ目は、足首が入る「履き口」の部分
二つ目は、「足の甲」を覆う部分。
そして三つ目が、「つま先」の部分です。

つま先や履き口は比較的単純な形ですが、足の甲の部分は、非常に複雑な立体構造をしています。
実際の靴のデザインも、この複雑な甲の部分をどう処理するか、という工夫が見られます。
例えば、スニーカーのように紐で結んでフィットさせたり、パンプスのように甲を大きく開いたり、革靴のように切り替えのステッチを入れたり、といった具合です。

靴を描くときも、この三つのパーツの組み合わせとして捉え、構造を意識しながら描写してみてください。
また、靴はデッサンにおいて小さく描きがちなので、大きさにも注意が必要です。
一つの目安として、横から見たときの全長が、履き口の幅の約3倍になるように、全体のバランスを調整しながら描くと良いでしょう。

後ろからのアングルや、ヒールのある靴などは、さらに難易度が上がります。
しかし、そのような場合でも、基本となる三つの塊の組み合わせとして考えることで、少しは形が捉えやすくなるはずです。

靴は、平面的な思考だけでは描きにくいモチーフです。
デッサンを始める前に、一度じっくりと手で触れて、その立体構造を肌で感じておくことも、非常に良い勉強になります。

トライトーン・アートラボ_デッサン教室デッサンQ&Aバナー

デッサンでよくある質問をまとめたコーナーです。独学派の方も、学校で勉強している方も、ぜひ参考にしてください。


-デッサンの壺- -デッサン あれやこれや--, デッサン質問箱, 応用技法編
-, ,

関連記事

木炭で描くときに、細かい質感が表現しにくいのですが。

タナカくん 木炭で描くときに、細かい質感が表現しにくいのですが。 センセイ 木炭はデッサンで使われる代表的な画材で、素早く直感的な描画ができるという特徴があります。濃くしたいと思えば一瞬で濃くでき、逆 …

デザイナー請求書サンプル

「請求書を送ってください」 あわわ・・書き方は・・・どうすれば

※この記事は2023年10月開始のインボイス制度における適格請求書に対応していない部分があります(消費税の扱いなどについて)。23年10月以降はご自身のインボイス制度対応状況に応じて適格請求書様式(消 …

石膏像を描くとき、台まで描くべきですか?

タナカくん 石膏像を描くとき、台まで描くべきですか? センセイ 石膏デッサンで使われる石膏像は、大きく分けて、首だけの「首像」、胸までの「胸像」、胴体の「トルソー」、そして「全身像」などがあります。こ …

先生は最初から絵が上手かったんですか?

サトウさん 先生は最初から絵が上手かったんですか? センセイ これは私自身の経験談になります。子供の頃、確かに図画工作や美術は得意な方でした。しかし、最初は周りの子と同じように、ただ色を塗ったり、好き …

目の前にモデルがいないと、うまく人物を描くことができないのですが。

サトウさん 目の前にモデルがいないと、うまく人物を描くことができないのですが… センセイ これは、手癖だけで描いている段階や、モデルを見ているようで見ていない段階よりは、先に進んでいる証拠です。そこか …

error: