デッサンの壺- -デッサン あれやこれや-- デッサン質問箱 基礎技法編 応用技法編

仕上がりを見るといつも薄い印象を受けます。

デッサンQ&A吹き出し用画像男子高校生
スズキくん

仕上がりを見るといつも薄い印象を受けます・・

デッサンQ&A吹き出し用画像師匠
センセイ

「なんだか自分の絵は密度がなくて、迫力に欠けるな」と感じる場合、その原因は「色の薄さ」「描き込み不足」「タッチの粗さ」のいずれかにあることが多いです。

これらの問題の根底には、しばしば「描き出しへのためらい」があります。白い紙を前に、なかなか思い切りよく手が動かせず、少し描いては眺め、また少し…という、恐る恐るした進め方になってしまうのです。もし心当たりがあるなら、本格的に描く前に「準備運動」をしてみましょう。例えば、クロッキー帳の1ページを真っ黒に塗りつぶしてみるなど、何も考えずに手を動かす練習をするのです。そうすることで、制作の初めから勢いをつけることができます。

その勢いに乗って、もし自分の絵が「色が薄い」と感じるなら、もっと筆圧をかけて描いてみましょう。特に、一番暗いと分かっている部分は、薄い色を何度も重ねるのではなく、初めからしっかりと黒く描く意識が大切です。また、「タッチが粗い」と感じるなら、線を引くときの密度を意識してください。線と線の間に白い隙間が残っていると、画面全体の密度が下がり、白っぽく見えてしまいます。隙間をなくすように、丁寧に描き込んでいきましょう。

トライトーン・アートラボ_デッサン教室デッサンQ&Aバナー

デッサンでよくある質問をまとめたコーナーです。独学派の方も、学校で勉強している方も、ぜひ参考にしてください。


-デッサンの壺- -デッサン あれやこれや--, デッサン質問箱, 基礎技法編, 応用技法編
-,

関連記事

形を取っているうちに時間が過ぎてしまう。

スズキくん 形を取っているうちに時間が過ぎてしまいます・・ センセイ 全ての形を取ってから中を塗るのではなく、全体の形は描きながらいつでも修正できる、というくらいの気持ちでいる方が、のびのびと描くこと …

静物画で、ラベル(ワイン瓶などの)の描き方はどうすればよいですか。

サトウさん 静物画で、ラベル(ワイン瓶などの)の描き方はどうすればよいですか? センセイ 瓶のラベルや箱のロゴといった模様は、デッサンにおいて悩ましい部分です。全く描かないと絵に「色気」が出ませんし、 …

描き終わって初めて構図の悪さに気づくことが多いです。

サトウさん 描き終わって初めて構図の悪さに気づくことが多いです。 センセイ 絵を描く上で、構図は最初が肝心です。描き始めてから途中で構図を大きく変更するのは非常に難しく、もし修正できたとしても、多くの …

薄く塗り重ねていくと、時間が足りないのですが

ヤマダさん 薄く塗り重ねていくと、時間が足りないのですが・・ センセイ デッサンを始めたばかりの頃は、濃い色を置くのが怖くて、つい何度も薄い色を塗り重ねてしまいがちですよね。もちろん、それも繊細で綺麗 …

最後まで形の歪みに気が付きません…

ヤマダさん 最後まで形の歪みに気が付きません… センセイ 「自分に見えていないものは描けない」のと同じで、自分で気づいていないデッサンの間違いは、自分で直すことができません。よく「絵から離れて見ると歪 …

error: