デッサンの壺- -デッサン あれやこれや-- デッサン質問箱 応用技法編

歳を取った人物の顔がうまく描けません。

デッサンQ&A吹き出し用画像男性3
ヤマダさん

歳を取った人物の顔がうまく描けないのですが・・

デッサンQ&A吹き出し用画像師匠
センセイ

高齢の顔を描くとき、ただ「しわ」をたくさん描き加えるだけで年齢を表現しようとしていませんか?よりリアルな加齢の表現は、人間の「頭蓋骨」を理解することから始まります。もし機会があれば、美術室にあるような頭蓋骨の模型を一度じっくりデッサンしてみてください。それが難しくても、写真でいいので、その凹凸を意識しながら丁寧に観察することが大切です。

人の顔の土台である頭蓋骨の形は、年を取っても変わりません。加齢による変化とは、その土台の上に乗っている筋肉や皮膚が、重力によって少しずつ下へと垂れ下がってくる現象なのです。その結果、若い頃は肉で隠れていた頬骨などの骨格が、徐々に表面に浮き出てくるように見えます。

具体的な変化を見てみましょう。例えば、頬骨の位置そのものは変わりませんが、そのすぐ下に肉がたるんできます。それに伴い、口の位置は若い頃よりやや下がり、横幅も少し狭まったように見えます。目も全体的に少し位置が下がり、上まぶたが被さってくることで、ひと回り小さくなったような印象になるのです。

このように、「変わらない頭蓋骨」を基準にして、その表面の肉が「重力で下に引っ張られている」とイメージしながら描くと、高齢の顔の構造が理解しやすくなります。そして、しわは単なる線ではなく、この皮膚のたるみの「結果」として生まれるものだと考えれば、より自然で説得力のある描写ができるようになるはずです。

こちらもおすすめ
トライトーン・アートラボ_デッサン教室デッサンQ&Aバナー

デッサンでよくある質問をまとめたコーナーです。独学派の方も、学校で勉強している方も、ぜひ参考にしてください。


-デッサンの壺- -デッサン あれやこれや--, デッサン質問箱, 応用技法編
-, , , ,

関連記事

どんな画材で描くと良いですか?

サトウさん どんな画材で描くと良いですか? センセイ   鉛筆、木炭、ペン、コンテなど、基本的には何を使っても構いません。 クロッキーに使う画材は、ペンやボールペンのように「消せない」画材をあえて使っ …

モノクロなのに、色味や彩度という言い方をするのはなぜですか?

サトウさん モノクロなのに、色味や彩度という言い方をするのはなぜですか? センセイ 白や黒も、広い意味では色の一種です。そのため、鉛筆デッサンの世界では、白黒の濃淡について「色」という言葉を使うことが …

毎日、円だけを描くと絵が上手くなると聞いたのですが、本当ですか?

サトウさん 毎日、円だけを描くと絵が上手くなると聞いたのですが、本当ですか? センセイ 「とにかく、たくさん描けば上手くなる」という言葉は、厳密に言えば、初心者の方にとってのみ真実です。デッサンや絵を …

薄く塗り重ねていくと、時間が足りないのですが

ヤマダさん 薄く塗り重ねていくと、時間が足りないのですが・・ センセイ デッサンを始めたばかりの頃は、濃い色を置くのが怖くて、つい何度も薄い色を塗り重ねてしまいがちですよね。もちろん、それも繊細で綺麗 …

描き終わって初めて構図の悪さに気づくことが多いです。

サトウさん 描き終わって初めて構図の悪さに気づくことが多いです。 センセイ 絵を描く上で、構図は最初が肝心です。描き始めてから途中で構図を大きく変更するのは非常に難しく、もし修正できたとしても、多くの …

error: