デッサンの壺- -デッサン あれやこれや-- デッサン質問箱 応用技法編

人体の全身をクロッキーするとき、上手く見せるコツを教えてください。

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タカハシさん

人体の全身をクロッキーするとき、上手く見せるコツを教えてください。

デッサンQ&A吹き出し用画像師匠
センセイ

たとえ少ない線で素早く描くクロッキーであっても、最低限押さえておくべきポイントがいくつかあります。
これはクロッキーに限らず、イラストやスケッチ全般にも通じることですので、覚えておくと良いでしょう。

まず、「目」と「鼻」です。
どんなに急いで描く場合でも、この二つの「位置」だけは必ず描くようにしてください。
目は横線一本、鼻は縦線一本でも構いません。
これがあるだけで、顔の向きや角度が明確になります。

次に、「手」です。
手の形は、その人物がどんなポーズを取っているかを示す、重要なパーツです。
緊張しているか、リラックスしているか、といった状態を描き分けることもできます。
特に、顔の大きさと比較しながら、手が小さくなりすぎないように注意して描いてください。

そして、「足」です。
足をきちんと描くと、絵全体が引き締まります。
また、足元を描くことで、体全体の角度やポーズがより安定し、分かりやすくなります。
靴や裸足の形は、普段からクロッキーなどで練習して、描き慣れておくと良いでしょう。

そして、手足を描く上で最も重要なのが「大きさ」です。
見たままの印象で描くと、手足は、ほぼ間違いなく実際より小さくなってしまいます。
例えば、「手首から肘までの長さ」と「足の裏の長さ」がほぼ同じである、といった比率の知識を参考に、自分の目だけでなく、鉛筆などを使ってしっかりと大きさを測る癖をつけてください。

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デッサンでよくある質問をまとめたコーナーです。独学派の方も、学校で勉強している方も、ぜひ参考にしてください。


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