デッサンの壺- -デッサン あれやこれや-- デッサン質問箱 応用技法編 知識編

たくさん線を引いて描くのですが、もう少しスッキリ描きたい。

デッサンQ&A吹き出し用画像女性1
サトウさん

たくさん線を引いて描くのですが、もう少しスッキリ描きたい。

デッサンQ&A吹き出し用画像師匠
センセイ

クロッキーやデッサンの初期段階で、たくさんの線を引きながら形を探っていく、という方は多いと思います。
このやり方自体は、決して悪いものではありません。
特に描き始めは、目を動かすのと同時に手を動かし、たくさん線を引いて手を慣らしていくのは、非常に有効なウォーミングアップになります。

問題なのは、描くべき対象を見ずに、自分の絵だけを見ながら同じ場所を何度もなぞってしまったり、次に何をすべきか分からず、ただ不安に手を動かしてしまったりする場合です。
そうして生まれる無数の線は、残念ながら、ほとんど無駄な時間になってしまいます。

そのような時は、まず「線を選ぶ」という意識を持つことから始めてみましょう。
例えば、最初は複数の線で全体の形を大まかに取ったとしても、次の段階では、モチーフの特定のディテールに注目し、それを「この一本」という線で捉えるようにしてみる、といった具合です。
このように、一本一本の線を選ぶ意識を持つことで、線に対する感性が磨かれていきます。

特に、数本の線で構成されたシンプルなイラストや、洗練されたペン画を描きたい方は、この「線を選ぶ」という意識にこだわってみてください。
もし、自分がただ何となく同じ場所をなぞっているだけだと感じたら、一度息を止め、精神を集中させて、「渾身の一本」を引いて形を「決める」。
そんな意識を持つのも有効です。

この「決める」という経験を繰り返していくことで、単に形が合っているだけでなく、線そのものが美しい、魅力的な絵が描けるようになっていくでしょう。

トライトーン・アートラボ_デッサン教室デッサンQ&Aバナー

デッサンでよくある質問をまとめたコーナーです。独学派の方も、学校で勉強している方も、ぜひ参考にしてください。


-デッサンの壺- -デッサン あれやこれや--, デッサン質問箱, 応用技法編, 知識編
-

関連記事

輪郭線が濃くなってしまうのですが…

タナカくん 輪郭線が濃くなってしまうのですが… センセイ モノの形を捉えるとき、私たちはつい「輪郭線」を頼りにしがちです。しかし、現実の世界にはっきりとした線など存在しないのに、なぜか私たちの目には線 …

ハッチングで描いてはいけないのでしょうか?

サトウさん ハッチングで描いてはいけないのでしょうか? センセイ ※「ハッチング」とは、鉛筆デッサンなどで使われる技法の一つです。鉛筆のタッチ(描線)をあえて消さずに残し、その線を重ねたり、線の密度を …

 昔の画家の絵を見る必要はありますか?

スズキくん 中世の油絵や日本画に興味がないのですが、昔の画家の絵を見る必要はありますか? センセイ 現代のイラストや漫画が好きで、過去の絵画などにはあまり興味がない、という方は多いでしょう。そうした方 …

デッサン人形は役に立ちますか?

サトウさん デッサン人形は役に立ちますか? センセイ 木製のデッサン人形は、使い方によっては大変便利なアイテムです。ただし、この人形を本当に使いこなすには、前提として、実物の人体をたくさん描いた経験が …

目を鍛える方法はありますか?

スズキくん 目を鍛える方法はありますか? センセイ 絵が上達するには、やはりたくさん描くことが基本です。しかし、ただ闇雲に描くのではなく、効果的なコツがあります。 まず、何か一つの対象を決めて、「形を …

error: